電気自動車 ( 軽ワンボックス ミニキャブ・ミーブ ) を導入しました。完全に電気だけで動く車両は、電動バイクに次いで2番目となります。
導入したのは、三菱自動車の軽ワンボックス、ミニキャブ・ミーブ(minicab Miev)です。2種類ある電池容量の大きい方、16kwのハイルーフに、メーカーオプションとして冷房効果の高いプライバシーガラス・急速充電コネクター・リモコン付きセンタードアロック・そしてこれは出来れば付けたくなかった(笑)『電気自動車』と思いっきり書いたエクステリアデカールを。また、ディーラーオプションとして、1500WまでのAC電源を車両のバッテリーから取り出せるMiev power BOX・前席と荷室を分けて空調する空間を小さくするエアセパレーター・暖房と冷房の補助をするクール&ウォームクッションを注文しました。
三菱自動車の軽ワンボックス、ミニキャブ・ミーブ(minicab Miev)は、私の嫌いな(笑)「電気自動車」と書いたデカールがなければ電気自動車とはわからない位、ガソリン車との違いはありません。在庫車購入のため、デカールは選べませんでしたが、出来ればこれ見よがしなアピールは避けたかったところ…何故なら、電気自動車だから環境に優しい!などと勘違いされるのが嫌だからです。これまで電気自動車に興味はあったものの、航続距離やインフラの問題、電費を含めたトータルライフサイクルコストの問題、そして価格等で二の足を踏んでいましたが、一番懸念していた電力需給増大に繋がるという部分(原発の再稼働や新設に繋がる)を、極力天気の良い日中に太陽光発電で充電し、その他は深夜に充電する事でピークカットを心がけるように運用して対処する事で導入を決意しました。
上の写真はMiEV power BOX。今回導入する一つの大きな要因となったのがこの装置です。冒頭にも書きましたが、ミニキャブ・ミーブのバッテリーからAC電源を取り出す装置です。1500Wまでですが、様々な用途に使えます。例えば、工事現場で使用する投光器やポンプ等、従来であればガソリンを使った発電機(決して環境的には褒められません)を使用する変わりに、MiEV power BOXを使えば無騒音・無排気で使える訳です。これで、トータルライフサイクルコストを少しでも下げられるし、騒音も出さずに済みます。自然エネルギーと余剰電力を利用する事を前提に、21世紀型仕事スタイルだと思います。因に、私たちはこれまでガソリンを使用した発電機を使用していましたが、よりクリーンな排気を求めてLPGを燃料とした発電機も既に導入しています。こちらは、現場での使用は勿論ですが、社屋用の非常用発電機としても利用出来る様、LPGバルクタンクからも供給出来る様に設備がしてあります。軒下在庫がある限り、一部ではありますが電源確保出来るようにしています。MiEV power BOXとの併用で、災害時もより安心ですね。
ミニキャブ・ミーブのメーターパネルはご覧の通りシンプルです。真ん中にスピード、その周囲にパワーメーター、右が距離、左が電力量のメーターです。パワーメーターは、一見スピードメーターのように見えますが、瞬間の走行状態を教えてくれます。深くアクセルを踏めば右側のパワーゾーンに、電費の良い状態なら緑のエコゾーンに、そして減速時やフットブレーキを踏んだ時に回生充電するチャージゾーンに分かれています。走行時はなるべく緑のエコゾーンに針がくるように心がけて運転すれば電費が良くなります。右のトリップメーターは、トータルの走行距離とリセット可能なトリップメター、それに電気が無くなるまで走れるおおよその距離が表示されます。左の電力量計と合わせて見れば、電欠になって立ち往生する事も無いでしょう。
走らせるのはとても簡単です。通常のようにキーを刺し、フットブレーキを踏みながらキーを回してメーターパネル左にあるグリーンの“READY”が点灯すれば直に走り出せます。後は普通にアクセルを踏むだけ。ゴルフ場のカートとなんら変わりありません。車なのにエンジン音がしない!のは電気自動車なので当たり前ですが、カートと違って箱(車体)の中ですから、音も風も受けないのでスピード感を掴むのには少し慣れが必要かもしれません。シフトレバーもフロアにありますが、通常のATの操作と大差ありません。通常のドライブモードと、電費に効くであろうエコモード、それに回生ブレーキの効きが強くなるブレーキモードがあります。エコモードに入れておけば加速が鈍くなり、アクセルワークを人間の代わりにゆっくりと踏んだ状態にしてくれます。それと同時に、アクセルオフにすれば回生も強く効くようになるので、この辺りの制御がEVならではのところですね。
走行性能は悪くありません。特に発信加速は力強く、明らかにレシプロエンジンの軽自動車よりも素早く加速します。これは動き出す時に最大トルクを発生するモーターならではの特性ですね。その逆に、スピードが上がって行くと反比例するように加速は鈍くなります。走行時はとにかく静かです。車両接近通報装置の音が微かに聞こえますが、歩行者保護の為には仕方ありません。これはスイッチで切る事も出来ます。ただし、静かなのはエンジン音がしないだけで、その他の音は実用車として標準的に聞こえますし、モーターの音も小さいですが聞こえます。前出の通り、スピード感や加速感はエンジン音が無いため解り辛く、慣れない人は運転手であっても酔い易いかもしれませんが、昨今のルーズなCVTやトヨタのストロング型ハイブリッドに慣れている人には違和感が無いかもしれません。
オプションでつけたクール&ウォームクッションは、寒い時は内蔵された電熱線によりクッションが暖かくなり、暑い時にはシートカバー下部のファンが回り、クッション内部から風を出すという装置です。電気の使用を少しでも抑えようという装置ですが、いかんせんカバーの形状が身体を支える形になっておらず、幅も狭い為身体が安定しません。アイデアはいいのですが、安全士も含めてもう少し形状を考えて欲しいところです。因に、節電の為(軽量化も多少ある?)か、パワーウィンドではなく、手で回して開け閉めする窓になっています。車両価格を考えると?な感じですが、パワーウィンドは結構電気を使うのかもしれませんね。荷室側の室内灯も装備されていません。LED球にする等で対応して欲しいところですね。
ミニキャブ・ミーブを急速充電してみました。時間はカタログ上電力量計が残り1目盛りから満充電の80%まで約35分と書いてありますが、実際にはもう少しかかるように長く感じます。商用車としては、このタイムロスは大きすぎますね。基本的には電欠になりそうな緊急時のみに使用するような使い方になると思います。急速充電に使用される電気が自然エネルギー由来の物では無い可能性が大きいですしね。 この16kwのバッテリーを積むモデルのJC08モード時における航続距離は150kmとされています。実際にどの程度走れるのかはこれから徐々に解ってくると思いますが、暖房や冷房、積載の負荷等を考え、目安として100km程度を予測しています。電費の管理が正確に出来ないのがちょっと問題ですが…
これまで私たちは、1998年に1台の平ボディーガソリントラックをLPG車に転換して以来、軽ワンボックスは全てLPG車(2台は既に第二世代に移行)、軽トラックはLPG・ガソリンのバイフューエル、2トンダンプもLPG、LPGボンベ配送車はLPG車からクリーンディーゼル車へ、そして普通車・軽自動車2台のハイブリッドカー(ガソリン・電気)に、JC08モード30km/lの軽自動車2台、電動バイク1台を導入してきました。普通のガソリン車は予備の軽トラック1台のみです。今回のミニキャブ・ミーブ導入は近距離での使用を中心に、これから実際に運用しながらよりよい使用方法を探っていこうと思っています。持続可能な社会を目指し、これからも私たちはその時点での最適解を常に求めながら歩んで行きますので、是非応援して下さい!
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